収蔵品庫　中央銀行法幣券の部

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中央銀行(Central Bank of China)法幣の簡単な説明

民国２２年(1933)３月、当時国際銀市場は暴騰と暴落で不安定な情勢であった。
加えて、中国内の銀生産数量には限りがあり国家経済に不利な影響を及ぼしていた。
これに対処すべく、国民政府は廃両改元政策を開始した。
財政部は法幣政策を公示した。
民国２４年(1935)１１月４日より、通貨は法定貨幣（法幣）のみとし、発行権は、中央銀行･中国銀行･交通銀行のみとなった。後に、１２月からは中国農民銀行も発行権を認められた。
それまで多種多様な機関より発行されていた紙幣を統合していった。
民国２４年(1935)１１月４日より民国２６年(1937)６月の法幣発行の発行高は１４億１千万元であり、正常に機能していた。

民国２６年(1937)日華事変勃発。
戦争の費用は日増しに増加し、国民政府はその増加する費用を支弁するために、通貨発行量を増やした。
民国３１年(1942)６月末日、法幣の発行量は２４９億元に昇っていた。
これは、日華事変勃発時の１７倍・法幣政策開始時から比較すると実に２２倍にも及ぶ。
翌日７月１日より法定通貨発行権は中央銀行１行のみとなった。

民国３４年(1945)日本の敗戦。そして、国共内戦に突入していった。

民国３７年(1948)内戦による支出の増大と国内の産業の疲弊を反映して、法幣の発行高は６,６４０億元に膨らむ。天文学的なインフレは、経済の加速度的に崩壊を招き、物価の暴騰は国民生活に悪影響を与えていた。法幣は通貨としての価値を失い、まさに印刷代くらいの価値でしかなくなった。

民国３７年(1948)８月１９日、法幣を廃止し金本位制の「金圓券」に移行することとなった。
法幣３００万元＝１金圓
の交換比率で法幣を回収し、民国３７年１１月２０日に法幣を廃止した。

中央銀行（法幣）

民国２５年印製(1936)
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